一般家庭で年々需要が高くなり、施工するご家庭も増えてきている人工芝ですが、工事をする前に人工芝のデメリットとメリット、耐用年数等を読んで頂き人工芝選びの参考にして下さい。
人工芝のデメリット
初期費用が天然芝に比べて断然高い。
ホームセンターや園芸店で天然芝を1平米購入すると大体千円位です、それに対してネットやホームセンターで安価な人工芝なら2千円ぐらいですみますが、高機能な人工芝は同じ1平米で4千円から6千円位は掛かります。施工費はDIYで自分で行えばゼロですが、業者に頼むと平均的な金額は1平米4、5千円位掛かります(防草シート、接着剤、留ピン等の副資材含む)。それ以外でも人工芝を敷く前の事前工事が必要な場合は別途になります。例えば下地の水はけ対策や、草刈りや撤去、整地費用などがかりますので複数の業者から話を十分に聞いて我が家にはどんな工事が必要なのか、幾らかかるのか見積もりを取り比較検討することをお勧め致します。
色落ちや日焼け、芝が寝てしまう。
人工芝のターフはポリエステルかポリエチレン等の素材を使用しています。その為長年使用していると経年劣化や紫外線の影響で色の変色が見られます。またよく歩く場所はそれだけ踏みつけられるためほとんど人が歩かない場所と比較すると摩耗で芝が寝てしまうのは避ける事が出来ません。(ここは天然芝でも一緒ですね)家庭用人工芝も年々改良されて丈夫な商品が出てきておりますが色落ちや日焼けが激しく、見た目も悪くなってきましたら張替えをお勧め致します。
施工上、つなぎ目が生じる。
販売されている人工芝のほとんどが幅1m、長さが10m、もしくは幅2m、長さが5mの両方とも10平米の商品で販売されています。その為庭に敷く場合は当然つなぎ目(合わせ目)が必ず出ます。カタログや写真では一見つなぎ目がない様に見えますが(商品を良く見せようとして画像を加工している場合もあるかもしれません)必ずつなぎ目が生じます。人工芝の工事をした経験が少ない業者やDIYでご自分で行う場合はこの継ぎ目の処理での違いが出やすく見た目の仕上がりに差が出ます。
高温・低温に弱い。
直射日光や特殊ガラス窓の反射により、人工芝のパイルが溶けたり、収縮が生じる場合があります。夏場は散水をお勧め致します。テラス屋根や適度に植栽など植えて意図的に日陰を作る場所を設ける事もご検討ください。また0.5%前後、冬の寒さで縮む場合もあります。
静電気が起こる場合がある。
人工芝は乾燥時期になると摩擦や乾燥が原因で静電気を起こしやすい素材を使用しています。商品によっては静電気抑制パイルを織り込んでいるものがありますのでその場合は抑制効果が期待できます。
火に弱い。
花火やBBQなど直接火に触れる様なレジャーは必ず避けて下さい。ほとんどの商品が防炎仕様になっており燃え広がることはありませんが溶ける場合があります、ご注意ください。人工芝の上で花火やBBQを行う場合は防炎シートを敷いてからにして下さい。
季節感がない。
よく見かける天然芝は10月以降春先まで茶褐色に色が変化しますが、人工芝は年中同じ色で冬枯れは起こしません。季節感を大事にされる方には違和感があると思います。
際(きわ)などからは雑草が生える。
防草シート+人工芝のセットで施工した場合でも、建物と人工芝の際や排水枡と人工芝の際、ブロックや花壇と人工芝の際などから雑草が生えてくる事があります。また雑草の種子が飛来して人工芝の上から雑草が生える事も稀にありますが、根が張って育つことはないので指でつまんで抜いて下さい。
人工芝のメリットも沢山あります
一年中緑の景観維持。
天然芝の様に冬場に枯れる事がないので、一年中青々とした緑を楽しめます。優れた透水性、排水性。水穴が空いているので雨が降っても安心です。地面の水はけが悪い場合は溜まる場合もありますので水はけを改善してから人工芝を敷くことをお勧めします。
一年中、ラクラク簡単お手入れ。
何と言っても一番の魅力は天然芝の様な水やりや芝刈り、追肥、エアー抜きなど年中手入れをする必要は基本ありません。ランニングコストも抑えられて、忙しくて時間のない方や、お手入れが苦手な方にピッタリです。ほとんど何もしなくとも綺麗な状態が維持できます。
施工する場所や広さを選ばない。
狭小敷地や寒冷地も施工可能です。日陰でも天然芝の様に枯れる事がありません。一般家庭用人工芝はほとんどが庭に敷くため土の上が施工場所になりますがアスファルトやコンクリートの上に敷く場合は別途相談して下さい。またベランダに人工芝をお考えの方には床に接着剤を塗ることは将来撤去する際に面倒だったり、防水工事の際に妨げになりますので人工芝と床の間にドレインタイプのパネルをを挟むことをお勧め致します。
施工する時期を選ばない。春夏秋冬いつでもOKです
天然芝と違い一年中時期を選ばず施工可能です。時期によって工事費や材料の価格が変わる事もありません。
お子様やペットに安全
除草剤や肥料を使わないので小さなお子様をお庭で自由に遊ばせても安心です。ペットを飼っている家が年々増えています、一説によると犬は1000万頭を超えている様です。当店にお問い合わせ頂くお客様にもペット(犬)を庭で遊ばせたいから人工芝を敷くことにしましたとおっしゃるお客様もいらっしゃいます。
庭を土の状態や天然芝を張った状態から人工芝に変えると・・・
- 雨の日に泥が家の基礎に跳ね返り汚れる事がない。
- 風の強い日は砂埃が舞う事がなくなる。
- 雑草が所狭しと生えてくる庭を大幅に改善できる。
- 土を踏んだ靴で歩くと周りが汚れなくなる。人工芝の施工が終わった後にご主人様やお子様が人工芝の上に座ったり、寝っ転がったりして天然芝や砂の時には出来なかった楽しみ方をされているのを見ると私までつい嬉しくなって来ます(笑)人間って芝の上で寝っ転がりたい欲求があるのでしょうか。(^^
- ご近所の猫ちゃんのおトイレに・・・なっていた庭が改善される(個体別で違いがあります、お約束は出来ません)
- 子供が元気に走っても天然芝の様にハゲる事がまずない。ただしスポーツ用の人工芝ではないので過度な力を与え続ける事は避けて下さい。子供が庭で走り回って遊ぶのはせいぜい小学生までで出来るだけ人工芝を傷めない様にとお考えの方はお子様が大きくなってからでも良いと思います。
人工芝の平均耐用年数と処分
高機能人工芝で10年程度が目安です。
人工芝は高耐久性ですが、一生物ではないので経年劣化で色落ちや日焼け、芝が寝てしまう事があります。芝が寝てしまうと光を反射する面積が大きくなるので、ビニールぽく見えてしまい、つなぎ目も目立つ様になります。長年使用して芝が極端に寝てしまっている場合は復元不可能ですので交換をお勧め致します。張り替える際には人工芝だけを剥がして防草シートはそのままで使い回しは基本出来ません、防草シートも一緒に処分することになります。その理由は人工芝専用の接着剤とピンの併用で施工しているからです。接着剤を使っている以上綺麗に人工芝だけを取り替える事が出来ないので、防草シートごと張り替えることになります。
人工芝の処分について。
長年使える人工芝も、経年劣化や色落ち、もしくは増築やお庭のリフォームため、廃棄処分することになります。現在(2019年)のところ、人工芝は愛知県、岐阜県は自治体にもよりますが、一般ごみとして廃棄可能です。この場合、あまりに大きいとごみとして出せませんから、ある程度の大きさにカットする必要が出てきます。敷設時と同じく、ハサミやカッターで切断可能です。防草シートも同じく一般ごみとして処分可能です。ただし商業用途のものや面積が広い場合は産業廃棄物扱いになることもあります。詳しくは各自治体にご確認ください。